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はじめに
建設業許可申請では、6要件を満たしていることを証明するために、最大37種類の申請書式を作成する必要があります。特に、申請書本体となる様式第1号から様式第6号、そして工事経歴書(様式第2号)や施工金額(様式第3号)は、申請の基礎となる重要書類です。
これらの書式は、記入方法が複雑で、わずかな記載ミスが補正指摘や審査の遅延につながります。例えば、許可区分の選択ミス、業種コードの誤記載、営業所情報の不整合など、新人行政書士が陥りやすい落とし穴が数多く存在します。
本記事では、申請書本体(様式第1号〜第6号)と工事関係書類(様式第2号〜第4号)の記入方法を、実務目線で詳しく解説します。よくある記入ミス30選、補正対応の実務、記入前のチェックポイントまで網羅し、一発で審査を通過できる申請書作成のコツをお伝えします。
![建設業許可申請書の書き方]()
この記事で使う主な書式
申請書本体の作成には、「(特典付き)行政書士開業セット」の中の以下の書式を使用します。これらの書式を正確に記入できるかが、許可取得の成否を分けます。
申請書本体(001〜006)
- 001 建設業許可申請書(様式第1号) - 申請の基本情報を記載する最重要書式
- 002 役員の一覧表(様式第1号別紙1) - 役員等全員をリスト化(法人のみ)
- 003 営業所一覧表【新規許可等】(様式第1号別紙2(1)) - 新規・業種追加時の営業所情報
- 004 営業所一覧表【更新】(様式第1号別紙2(2)) - 更新時の営業所情報
- 005 証紙等はり付け欄 - 手数料納付用
- 006 専任技術者一覧表(様式第1号別紙4) - 営業所ごと・業種ごとの専技を一覧化
工事関係書類(007〜009)
- 007 工事経歴書(様式第2号) - 直前事業年度の代表的な工事を記載
- 008 直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第3号) - 業種別の施工実績
- 009 使用人数(様式第4号) - 従業員数と技術者数
誓約書
- 010 誓約書(様式第6号) - 欠格要件に該当しないことを誓約(詳細は記事4参照)
これらの書式は、互いに関連しており、整合性が取れていることが重要です。例えば、001で申請した業種は006の専技一覧と一致している必要があり、003の営業所情報は006の専技配置と整合している必要があります。
![建設業許可申請書の書き方]()
1. 申請書作成の全体フロー
申請書を作成する際は、以下の順序で進めると効率的です。
1-1. 申請書作成の基本ステップ
-
STEP
- 基本情報の整理
- 申請区分の確認(新規/更新/業種追加等)
- 許可区分の確認(一般/特定、知事/大臣)
- 申請業種の確定
- 営業所の確認(所在地、専技配置)
-
STEP
- 様式第1号の作成
- 申請書のメイン書式
- すべての書式の基礎となる情報を記載
-
STEP
- 関連書式の作成
- 002 役員一覧表(法人のみ)
- 003/004 営業所一覧表
- 006 専任技術者一覧表
- 007 工事経歴書
- 008 工事施工金額
- 009 使用人数
-
STEP
- 整合性チェック
- 001の申請業種 ⇔ 006の専技一覧が一致
- 003の営業所 ⇔ 006の専技配置が一致
- 002の役員 ⇔ 経管証明(011または012)が一致
-
STEP
- 最終確認
1-2. 記入時の基本ルール
文字の記入:
- 黒色インクまたは黒色ボールペン(消せるボールペンは不可)
- 鉛筆は不可
- 手書きまたはパソコン入力(都道府県により異なる)
数字の記入:
- 算用数字(アラビア数字)で記入
- 金額:3桁ごとにカンマ(,)を入れる
訂正方法:
- 二重線で消して訂正印(都道府県により異なる)
- 修正液・修正テープは不可
印鑑:
- 申請者の印鑑(法人:代表者印、個人:実印または認印)
- すべての書式で同一の印鑑を使用
2. 建設業許可申請書(様式第1号)の記入方法
001 建設業許可申請書(様式第1号)は、申請書の最も基本となる書式です。ここでの記載ミスは、すべての書式に影響するため、特に慎重な記入が必要です。
2-1. 申請先の記載
記入欄:「○○知事」または「国土交通大臣」
判断基準:
- 都道府県知事許可:1つの都道府県内にのみ営業所を設ける場合
- 国土交通大臣許可:2つ以上の都道府県に営業所を設ける場合
記入例:
2-2. 申請区分の選択
記入欄:該当する区分に○をつける
選択肢:
- 新規:初めて許可を取得する場合
- 許可換え新規:知事⇔大臣の切り替え
- 般・特新規:一般⇔特定の切り替え
- 業種追加:既に許可を持っている業種に追加
- 更新:5年ごとの更新
実務のポイント:
- 複数該当する場合は、該当するすべてに○
- 例:更新と同時に業種追加 → 「更新」と「業種追加」の両方に○
2-3. 許可の種類
記入欄:一般建設業/特定建設業
選択方法:
- 下請総額5,000万円未満(建築一式8,000万円未満) → 一般建設業
- 下請総額5,000万円以上(建築一式8,000万円以上) → 特定建設業
注意点:
- 同一業種で一般と特定の両方は取得不可
- 異なる業種であれば可能(例:建築一式は一般、土木一式は特定)
![建設業許可申請書の書き方]()
2-4. 商号または名称
記入方法:
- 法人:登記事項証明書に記載されている商号を正確に記載
- 個人:屋号がある場合は「屋号(本名)」、ない場合は本名のみ
注意点:
- 旧字体・新字体の統一(「」と「高」、「ア」と「崎」等)
- 「株式会社」の位置(前株/後株)を正確に
- 登記事項証明書と完全一致させる
記入例:
- 株式会社○○建設
- ○○建設株式会社
- ○○建設(山田太郎)← 個人事業主
2-5. 代表者氏名
記入方法:
フリガナ:
押印:
- 代表者印(法人)または実印・認印(個人)
- すべての申請書類で同一の印鑑を使用
2-6. 主たる営業所の所在地
記入方法:
- 法人:登記上の本店所在地
- 個人:主たる営業所の所在地
注意点:
- 郵便番号、電話番号も記載
- 登記事項証明書と完全一致
- 「○丁目○番○号」と「○-○-○」の表記統一
![建設業許可申請書の書き方]()
2-7. 申請業種
記入方法:
- 申請する業種の番号に○をつける
- 複数業種の場合は、該当するすべてに○
業種番号:
- 01 土木工事業
- 02 建築工事業
- 03 大工工事業
- ...(29業種)
実務のポイント:
- 006 専任技術者一覧表と一致させる
- 専技が確保できていない業種は申請不可
- 業種選択は記事1、チェックリスト003を参照
3. 役員の一覧表(様式第1号別紙1)の作成
002 役員の一覧表(様式第1号別紙1)は、法人の場合に作成が必要です。個人事業主は不要です。
3-1. 記載対象者
対象となる役員等:
- 取締役(監査役を除く)
- 執行役
- 業務を執行する社員(合同会社等)
記載不要:
3-2. 記入項目
@氏名・フリガナ
- 登記事項証明書に記載されている氏名を正確に記入
- フリガナはカタカナで
A役職名
- 代表取締役、取締役、執行役等
- 登記上の役職名を記載
B常勤・非常勤の別
- 常勤:その営業所に常時勤務している役員
- 非常勤:他社の役員を兼務している等、常勤でない役員
C経営業務の管理責任者に該当する者
- 経管に該当する役員に○をつける
- 011または012の証明書と整合させる
D備考
3-3. 実務のポイント
登記事項証明書との整合性:
- 役員の氏名、役職名は登記簿と完全一致
- 役員の就任日、退任日も確認
経管との整合性:
- ここで経管に○をつけた役員は、011または012で証明
- 経管の証明がない役員に○をつけると不備
常勤・非常勤の判断:
- 他社の常勤役員を兼務 → 非常勤
- 公務員として常勤 → 非常勤
- 基本的には代表取締役は常勤
![建設業許可申請書の書き方]()
4. 営業所一覧表の作成
営業所一覧表には、新規許可等用(003)と更新用(004)の2種類があります。
4-1. 003 営業所一覧表【新規許可等】
003 営業所一覧表(様式第1号別紙2(1))【新規許可等】は、新規申請、業種追加、許可換え新規の際に使用します。
記入項目:
@営業所の名称
- 本店、本社、支店、営業所等
- 登記上の名称(本店は登記簿と一致)
A所在地
- 郵便番号、住所、電話番号
- 本店は登記事項証明書と完全一致
B専任技術者氏名
- その営業所に配置する専技の氏名
- 006 専任技術者一覧表と一致
C業種
- その営業所で申請する業種に○
- 専技が資格・経験を持つ業種のみ
D令第3条に規定する使用人
- 支配人、営業所長がいる場合に氏名を記載
- いない場合は空欄
4-2. 004 営業所一覧表【更新】
004 営業所一覧表(様式第1号別紙2(2))【更新】は、更新申請の際に使用します。
記入内容:
- 現在許可を受けている営業所をそのまま記載
- 更新と同時に営業所を追加・廃止する場合は、変更後の状態を記載
4-3. 実務のポイント
営業所の定義:
- 請負契約の締結権限を有する事務所
- 専任技術者を常勤で配置
- 単なる作業所、倉庫は営業所に該当しない
専技との整合性:
- 営業所ごと、業種ごとに専技が必要
- 1人の専技が複数業種を兼ねることは可能(同一営業所内)
- 1人の専技が複数営業所を兼ねることは不可
よくあるミス:
- 本店所在地が登記簿と不一致
- 専技の配置が006と不一致
- 業種に○をつけたが、専技の資格・経験がない
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5. 専任技術者一覧表の作成
006 専任技術者一覧表(様式第1号別紙4)は、営業所ごと・業種ごとの専技を一覧化する重要書式です。
5-1. 記入項目
@営業所
A専任技術者氏名
B業種
- その専技が担当する業種
- 複数業種を兼任する場合は、該当業種すべてに○
C資格・経験
- 一般建設業:
- 国家資格(1級・2級施工管理技士等)
- 実務経験10年
- 指定学科+実務経験3年(大卒)/5年(高卒)
- 特定建設業:
- 1級国家資格
- 一般の資格+指導監督的実務経験2年以上
D資格者証番号等
- 国家資格の場合:資格者証番号、取得年月日
- 実務経験の場合:経験年数
5-2. 実務のポイント
専技証明書との整合性:
- ここに記載した専技は、017 専任技術者証明書で証明
- 資格の場合は資格者証の写しを添付
- 実務経験の場合は018 実務経験証明書を作成
複数業種の兼任:
- 1人で複数業種を兼任可能(同一営業所内)
- 例:1級建築施工管理技士 → 建築一式工事を担当、1級土木施工管理技士も保有 → 土木一式工事も兼任可能
経管との兼任:
- 経管と専技は兼任可能(同一営業所内)
- 代表取締役が経管かつ専技というケースは多い
よくあるミス:
- 専技の資格・経験が申請業種に対応していない
- 専任技術者証明書(017)との不一致
- 営業所一覧表(003/004)との不一致
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6. 工事経歴書の書き方
007 工事経歴書(様式第2号)は、直前事業年度(直前の決算期)に施工した代表的な工事を記載する書式です。実績を証明する重要書類であり、記載内容が審査で詳しくチェックされます。
6-1. 記載対象となる工事
対象期間:
- 直前事業年度(直前の決算期の1年間)
- 法人:直前決算期
- 個人:直前年の1月1日?12月31日
記載する工事:
- 完成工事(その期間内に完成した工事)
- 未成工事(期間内に着工したが未完成の工事)
- 申請業種ごとに、金額の大きい順に記載
記載件数:
- 都道府県により異なる(一般的には10件程度)
- 工事件数が少ない場合は、実際の件数を記載
6-2. 記入項目
@年月日
- 自:工事着工日
- 至:工事完成日
- 未成工事の場合、完成日は空欄または「施工中」
A工事名
- 契約書に記載されている工事名を正確に記載
- 「○○ビル新築工事」「△△橋梁補修工事」等
B工事場所
- 都道府県、市区町村まで記載
- 「東京都新宿区」「大阪府大阪市北区」等
C注文者
D請負代金の額
- 税込金額(千円単位)
- 3桁ごとにカンマを入れる
- 「50,000千円」「120,000千円」等
E工事内容
- 具体的な工事内容を簡潔に記載
- 「RC造5階建ビル新築工事、延べ床面積2,000u」
- 「国道○○号線橋梁補修工事、延長50m」等
6-3. 業種別の記載
申請業種ごとに記載:
- 土木一式工事の工事
- 建築一式工事の工事
- 大工工事の工事
- ...(申請業種ごと)
記載順序:
6-4. 実務のポイント
工事実績の選定:
- 代表的な工事を選ぶ
- 金額が大きい工事
- 技術的に高度な工事
- 公共工事があれば優先的に記載
契約書との整合性:
- 工事名、注文者、請負代金は契約書と一致
- 契約書の写しを添付する場合あり(都道府県により異なる)
008 工事施工金額との整合性:
- 007に記載した工事の合計額は、008の業種別施工金額と概ね一致
- 007は代表的な工事の抜粋、008は全工事の合計
よくあるミス:
- 請負代金の単位ミス(千円単位で記載すべきところを円単位で記載)
- 工事名が契約書と不一致
- 業種の振り分けが不適切(建築一式工事を大工工事として記載等)
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7. 直前3年の各事業年度における工事施工金額
008 直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第3号)は、過去3年間の業種別施工実績を記載する書式です。
7-1. 記載対象期間
対象:
- 直前3事業年度
- 法人:直前3決算期
- 個人:直前3年
新設法人・開業直後の個人:
- 設立後1期目 → 1年分のみ記載
- 設立後2期目 → 2年分のみ記載
7-2. 記入項目
@事業年度
A業種別施工金額
- 申請業種ごとに、その年度の完成工事高を記載
- 千円単位、税込
B合計
7-3. 実務のポイント
業種別の振り分け:
- 工事ごとに主たる業種を判断
- 建築一式工事に該当するか、専門工事に該当するかを判断
損益計算書との整合性:
- 合計額は、025 損益計算書の「完成工事高」と一致
- 不一致の場合は補正指摘
007 工事経歴書との関係:
- 007は代表的な工事の抜粋
- 008は全工事の合計
- 007の工事の合計 ≦ 008の業種別金額
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8. 使用人数
009 使用人数(様式第4号)は、従業員数と技術者数を記載する書式です。
8-1. 記入項目
@使用人数
A技術職員
- 施工管理技士、建築士等の国家資格保有者
- 資格別に人数を記載
Bその他の職員
8-2. 実務のポイント
従業員数の数え方:
- 正社員、パート・アルバイト含む
- 役員は含まない
- 使用人兼務役員は含む
技術職員の数え方:
- 1人が複数の資格を持つ場合は、それぞれカウント
- 例:1級建築士かつ1級建築施工管理技士 → 両方に1名ずつカウント
社会保険加入との整合性:
- 従業員がいる場合、016 社会保険加入状況と整合
- 従業員0名の場合、雇用保険は適用除外
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9. よくある記入ミス30選と補正対応
審査で指摘されやすい記入ミスを、書式別に整理しました。
9-1. 001 建設業許可申請書のミス
ミス1:申請区分の選択ミス
- 更新と業種追加を同時に行うのに、「更新」のみに○
- → 該当するすべてに○をつける
ミス2:商号が登記簿と不一致
- 「株式会社○○建設」を「○○建設株式会社」と記載
- → 登記簿と完全一致させる
ミス3:業種番号の記入漏れ
- 申請したい業種に○をつけ忘れ
- → 006 専技一覧表と照合して確認
ミス4:押印漏れ
- 代表者印の押印を忘れる
- → すべての書式で同一印鑑を使用
9-2. 002 役員一覧表のミス
ミス5:監査役を記載
ミス6:経管の○が誤り
- 経管の証明がない役員に○
- → 011または012の証明書と整合させる
ミス7:非常勤役員の記載漏れ
- 非常勤でも役員は記載必要
- → 登記簿の役員全員を記載
9-3. 003/004 営業所一覧表のミス
ミス8:本店所在地が登記簿と不一致
- 「1丁目2番3号」を「1-2-3」と記載
- → 登記簿の表記に統一
ミス9:専技の配置ミス
- 006 専技一覧表と専技の氏名が不一致
- → 両方の書式を照合
ミス10:業種の○が専技の資格と不一致
- 専技が資格を持たない業種に○
- → 専技の資格・経験を確認
9-4. 006 専任技術者一覧表のミス
ミス11:資格者証番号の誤記載
- 番号を間違える、桁数が違う
- → 資格者証を見ながら正確に記入
ミス12:一般と特定の区別ミス
- 2級資格で特定建設業を申請
- → 特定は1級資格または指導監督的実務経験が必要
ミス13:専技証明書との不一致
- ここに記載した資格と017の証明書が不一致
- → 両方の書式を照合
9-5. 007 工事経歴書のミス
ミス14:請負代金の単位ミス
- 千円単位で記載すべきところを円単位で記載
- → 「50,000千円」が正しい(5,000万円の場合)
ミス15:工事名が契約書と不一致
ミス16:業種の振り分けが不適切
- 建築一式工事を大工工事として記載
- → 主たる業種を正しく判断
ミス17:未成工事の完成日を記載
- 未完成の工事に完成日を記載
- → 空欄または「施工中」
9-6. 008 工事施工金額のミス
ミス18:損益計算書と合計額が不一致
- 合計額が025の完成工事高と一致しない
- → 再計算して一致させる
ミス19:業種別の振り分けミス
ミス20:年度の記載ミス
- 事業年度の開始日・終了日が誤り
- → 損益計算書と一致させる
9-7. 009 使用人数のミス
ミス21:役員を従業員に含めて計算
ミス22:技術職員の重複カウント漏れ
- 1人が複数資格を持つ場合の計上ミス
- → それぞれの資格にカウント
9-8. 全体的なミス
ミス23:書式間の整合性ミス
- 001の申請業種と006の専技一覧が不一致
- → すべての書式を横断的にチェック
ミス24:旧字体・新字体の不統一
- 「橋」と「高橋」が混在
- → すべての書式で表記統一
ミス25:住所表記の不統一
- 「1丁目2番3号」と「1-2-3」が混在
- → 登記簿に合わせて統一
ミス26:印鑑の不統一
- 書式ごとに異なる印鑑を使用
- → すべての書式で同一印鑑
ミス27:記入漏れ
- 必須項目の記入を忘れる
- → 記入前チェックリストで確認
ミス28:添付書類との不一致
- 申請書と登記簿が不一致
- → 添付書類と照合しながら記入
ミス29:日付の誤記
- 西暦と和暦の混在
- → 和暦で統一(都道府県の指示に従う)
ミス30:修正液・修正テープの使用
- 訂正に修正液を使用
- → 二重線+訂正印、または書き直し
![建設業許可申請書の書き方]()
10. 補正対応の実務
10-1. 補正とは
補正:
- 申請書類に不備があった場合、行政庁から指摘を受けて修正すること
補正の流れ:
- 行政庁が審査中に不備を発見
- 申請者に補正依頼(電話、書面等)
- 申請者が修正書類を提出
- 再審査
10-2. よくある補正指摘
書式の記載ミス:
- 上記の「よくあるミス30選」に該当する事項
- 整合性の不一致
添付書類の不備:
- 有効期限切れ(登記簿が3ヶ月超過等)
- 添付書類の不足
証明の不十分:
10-3. 補正対応のポイント
迅速な対応:
- 補正依頼を受けたら速やかに対応
- 遅延すると審査が長引く
正確な修正:
再発防止:
- 同じミスを他の書式でも犯していないか確認
- すべての書式を再チェック
11. 記入前チェックリスト
申請書を作成する前に、以下をチェックすることで、記入ミスを大幅に減らせます。
11-1. 事前準備チェック
- □ 6要件をすべて満たしているか確認(チェックリスト001または002)
- □ 申請区分を正しく判断(新規/更新/業種追加等)
- □ 一般/特定、知事/大臣を正しく判断
- □ 申請業種を確定(チェックリスト003)
- □ 営業所ごとに専技を確保
- □ 添付書類をすべて収集(記事7、チェックリスト004)
11-2. 記入時チェック
- □ 黒色インク、黒色ボールペン使用
- □ 鉛筆、消せるボールペン不使用
- □ 修正液・修正テープ不使用
- □ すべての書式で同一印鑑使用
- □ 旧字体・新字体の統一
- □ 住所表記の統一
- □ 西暦・和暦の統一
11-3. 記入後チェック
- □ 001の申請業種と006の専技一覧が一致
- □ 003/004の営業所と006の専技配置が一致
- □ 002の役員と経管証明(011または012)が一致
- □ 007の工事経歴と008の施工金額が整合
- □ 008の合計と025の完成工事高が一致
- □ 商号が登記簿と完全一致
- □ 本店所在地が登記簿と完全一致
- □ 役員の氏名・役職が登記簿と一致
- □ 押印漏れがない
- □ 記入漏れがない
11-4. 提出前最終チェック
- □ 正本・副本の部数確認(都道府県により異なる)
- □ 添付書類の有効期限確認
- □ 添付書類の記載内容と申請書の整合性
- □ 手数料の金額確認
- □ 提出先の確認(都道府県または地方整備局)
![建設業許可申請書の書き方]()
まとめ
本記事では、建設業許可申請書(様式第1号?第6号)と工事関係書類(様式第2号?第4号)の記入方法を詳しく解説しました。
押さえるべき重要ポイント
申請書本体の正確な記入
- 001 建設業許可申請書:申請の基礎となる最重要書式
- 002 役員一覧表:経管証明と整合
- 003/004 営業所一覧表:専技配置と整合
- 006 専任技術者一覧表:資格・経験を正確に記載
工事関係書類の作成
- 007 工事経歴書:代表的な工事を選定、契約書と一致
- 008 工事施工金額:損益計算書と整合
- 009 使用人数:従業員数を正確に計上
書式間の整合性が最重要
- 001の申請業種 ⇔ 006の専技一覧
- 003/004の営業所 ⇔ 006の専技配置
- 007の工事経歴 ⇔ 008の施工金額
- 002の役員 ⇔ 経管証明(011または012)
よくあるミスを避ける
- 登記簿との不一致
- 専技の資格・経験と申請業種の不一致
- 請負代金の単位ミス
- 書式間の整合性ミス
記入前・記入後のチェックが重要
- チェックリストを活用
- 複数人で確認
- 添付書類との照合
実務で成功するための必須ツール
申請書の正確な記入には、以下の書式が不可欠です:
申請書本体:
- 001 建設業許可申請書(様式第1号)
- 002 役員の一覧表(様式第1号別紙1)
- 003 営業所一覧表【新規許可等】(様式第1号別紙2(1))
- 004 営業所一覧表【更新】(様式第1号別紙2(2))
- 006 専任技術者一覧表(様式第1号別紙4)
工事関係書類:
- 007 工事経歴書(様式第2号)
- 008 直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第3号)
- 009 使用人数(様式第4号)
これらの書式を正確に記入し、書式間の整合性を確保することが、審査通過の鍵です。特に、001の申請書は最重要書式であり、ここでのミスはすべての書式に影響します。
20年以上新人行政書士に使われ続けている「
行政書士開業セット」の書式集については、以下のページで詳しく解説しています。
これらの資料には、001〜009のすべての書式の詳細な記入例、記入時の注意点、よくあるミスの回避方法など、実務で即使えるノウハウが凝縮されています。正確な記入例があれば、補正指摘を受けることなく、一発で審査を通過できます。
![建設業許可申請書の書き方]()
次に読むべき記事
申請書の書き方を理解したら、次は申請手続きの流れを学びましょう。
- 記事9:提出から許可までの流れ・審査期間・補正対応・手数料
- 記事10:変更届・更新申請の実務