民法「家族法(親族・相続)」はどこまでやる?行政書士試験のコスパ重視対策



行政書士試験の「家族法」対策


民法の学習も総則、物権、債権を終えると、いよいよ最後の分野である「家族法」(親族・相続)に到達します。この段階で「やっと民法が終わる!」と感じる受験生も多いのではないでしょうか。


家族法は他の民法分野とは異なる特殊性を持っていますが、実は効率的に得点できる「おいしい」分野でもあります。この記事では、家族法で最小限の労力で最大限の得点を狙うための戦略をお伝えします。


行政書士試験の「家族法」対策


なぜ家族法は特殊なのか?他の民法分野との決定的な違い


家族法は、親族関係と相続という、人の身分や家族間の財産承継を扱う分野です。ここには、物権や債権を学んできた受験生が戸惑うポイントがあります。


契約自由の原則が通用しない世界


物権や債権では、個人の意思や契約の自由が重視されていました。しかし家族法では、それよりも家族間の公平性や社会秩序(公序良俗)が優先されます。


例えば、債権であれば当事者間で自由に契約内容を決められますが、相続では法律で定められた相続分や遺留分によって、被相続人の意思だけでは決められない部分があるのです。


受験生の声

「これまで学んだ民法の考え方が通用しないので、最初は混乱しました。でも逆に言えば、家族法は家族法として独立した知識として覚えればいいので、割り切れば楽でした」


家族法攻略の基本戦略:深追い厳禁、暗記で勝負


家族法の最大の特徴は、出題頻度が高く、暗記で得点しやすいということです。複雑な理論的思考よりも、確実な知識の暗記が勝負を分けます。


そのため、ここでは次の戦略を徹底します。


  • 頻出論点に絞って学習する
  • 計算問題など時間のかかる分野は深追いしない
  • 暗記すべき「ルール」と「数字」を正確に覚える
  • 短期集中で一気に仕上げる


親族法の攻略ポイント:身分関係のルールを確実に押さえる


親族法では、「誰が親族になるのか」「婚姻や養子縁組のルールはどうなっているか」といった身分関係に関する法律効果が問われます。事例と結論をセットで覚える暗記型の学習が有効です。


婚姻・離婚のルールで押さえるべきポイント


夫婦関係に関する法律効果として、同居義務、協力扶助義務、貞操義務、財産分与などが定められています。


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最重要:婚姻の成立要件


特に形式的要件(婚姻届の提出など)は頻出です。実質的要件(婚姻意思、婚姻障害がないことなど)と合わせて、正確に暗記しましょう。


財産分与の性質を理解する


離婚時の財産分与の法的性質も頻出論点です。ここで押さえておくべきは「夫婦別産制」という原則です。


日常感覚との違いに注意!

「夫婦の財産は共有」というイメージを持っている方も多いですが、法律上は夫婦であっても財産は各自の所有が原則です。このような「日常感覚とのズレ」をしっかり意識して覚えましょう。


親子関係と養子縁組で狙われるポイント


親権の行使や養子縁組の成立要件は、毎年のように出題される重要分野です。


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養子縁組の種類と要件


特に重要なのが、普通養子縁組特別養子縁組の違いです:


  • 普通養子縁組:実親との親子関係は継続する
  • 特別養子縁組:実親との親子関係を完全に断ち切る


それぞれの成立要件、無効・取消事由を正確に区別して覚えることが重要です。


法改正論点もチェック


親権や子の監護に関する規定は、近年の法改正でも注目されています。最新の改正情報を反映した教材で学習することが必須です。


相続法の攻略ポイント:計算は捨てて「割合」の暗記に集中


相続法は、家族法の中で最も出題頻度が高く、最も得点しやすい分野です。ここを確実に得点することが合格への近道となります。


絶対に落とせない!法定相続人と相続分


相続法の学習で最も重要なのが、「誰が相続人になるか」「どんな割合で相続するか」という2つの知識です。これは100%正確に暗記する必要があります。


法定相続人の順位(必須暗記事項)


  • 配偶者:常に相続人となる(他の相続人と併存)
  • 第1順位:子(直系卑属)
  • 第2順位:親(直系尊属)
  • 第3順位:兄弟姉妹


この順位は、上位の者がいれば下位の者は相続人にならないという原則も合わせて覚えましょう。


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法定相続分の割合(必須暗記事項)


各パターンの相続分を正確に覚えます:


  • 配偶者と子:配偶者1/2、子1/2
  • 配偶者と親:配偶者2/3、親1/3
  • 配偶者と兄弟姉妹:配偶者3/4、兄弟姉妹1/4
  • 配偶者のみ:配偶者がすべて


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学習のコツ:計算問題は深追いしない

「具体的に財産をいくらずつ分けるか」という複雑な計算問題は、時間対効果が非常に悪いです。本試験で出題されても1問程度です。それよりも、法定相続分の「割合」を完璧に覚えることに集中しましょう。これだけで確実に得点できます。


遺言と遺留分:厳格な要件を正確に


遺言と遺留分も、相続法の頻出論点です。


遺言の種類と作成要件


特に重要なのが自筆証書遺言公正証書遺言の作成要件です。


これらの要件は非常に厳格で、1つでも欠けると遺言が無効になります。そのため、試験でも「要件を満たしているか」という形で頻繁に問われます。各要件を漏れなく正確に暗記することが重要です。


遺留分の権利者と割合


遺留分とは、法定相続人(兄弟姉妹を除く)が最低限受け取れる財産の割合です。


  • 直系尊属のみが相続人の場合:遺留分は1/3
  • それ以外の場合:遺留分は1/2
  • 兄弟姉妹:遺留分なし


この割合を正確に覚え、「誰に遺留分があるか」「その割合はいくらか」を瞬時に答えられるようにしましょう。


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家族法を最短距離で攻略する4つの学習戦略


戦略1:民法学習の最終段階で集中的に学ぶ


家族法は物権や債権とは独立性が高い分野です。そのため、民法学習の最終段階で、他の分野の復習とは切り離して取り組むのが効率的です。


短期集中で一気に暗記してしまう方が、知識が混乱せず定着しやすくなります。


戦略2:最新の法改正情報を押さえる


家族法では、配偶者居住権自筆証書遺言の保管制度など、近年重要な法改正が相次いでいます。


独学では改正情報のキャッチアップが難しいため「伊藤塾」などの最新情報が反映された講座を利用することが最適です。古い教材や情報で学習すると、改正論点で失点するリスクがあります。


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戦略3:過去問で「暗記の精度」をチェック


家族法は、理解よりも暗記の正確性が問われます。「だいたい覚えている」では得点できません。


  • 相続人の順位は完璧か
  • 法定相続分の割合は正確か
  • 遺留分の割合は即答できるか
  • 遺言の要件は漏れなく言えるか


過去問演習を通じて、試験で問われる形式で正確に再現できるかをチェックしましょう。曖昧な知識は本番で命取りになります。


戦略4:他分野との混同を避ける工夫


民法の他の分野と並行して学習すると、概念や用語が混乱しやすくなります。


例えば、物権の「時効取得」と相続の「相続の承認・放棄」など、似て非なる概念を混同しないよう、家族法は独立した分野として集中して学習することをお勧めします。


まとめ:家族法は「最小の労力で最大の得点」を狙える分野


行政書士試験の「家族法」対策


家族法は民法学習の最後の関門ですが、実は最もコストパフォーマンスが高い分野です。


複雑な計算問題は避け、「ルール」と「割合」の暗記に集中すれば、確実に得点源にできます。特に相続法は毎年必ず出題されるため、ここを落とすわけにはいきません。


家族法攻略の3つのポイント

  • 深追いせず、頻出論点に絞る
  • 数字と割合は100%正確に暗記する
  • 最新の法改正情報を反映した教材で学ぶ


民法の最終コーナーである家族法を効率的にクリアして、いよいよ行政法や商法など他の科目へと学習を進めていきましょう。家族法で確実に得点することが、合格への大きな一歩となります。