行政書士試験の科目の特徴とおすすめの勉強順番【初学者向け】



行政書士試験で「どの科目から始めるか」が合格を左右する理由


行政書士試験の学習を始めるとき、多くの受験生が最初に悩むのが「どの科目から勉強すればいいのか?」という問題です。


行政書士試験の科目の特徴とおすすめの勉強順番



この選択を誤ると、学習効率が大幅に低下し、合格までに必要な時間が2倍、3倍と膨れ上がってしまいます。


実は、法律科目は単なる知識の寄せ集めではありません。すべての科目が「知識の繋がり(体系)」で結びついているのです。たとえば、行政法の「不服審査」を理解するには、民法で学ぶ「権利義務」の基本的な考え方が必要になります。


最適な順番で学べば、後から学ぶ科目の理解度が劇的に向上し、結果的に最短距離での合格が見えてきます。この記事では、各科目の特性を分析しながら、初学者が効率よく学べる「黄金の学習順番」をご紹介します。


行政書士試験の科目の特徴とおすすめの勉強順番


まず知っておきたい:各科目の特性と攻略のポイント


学習順番を決める前に、それぞれの科目がどんな特徴を持っているのか、そしてどう攻略すべきかを理解しておきましょう。


民法:すべての法律学習の土台となる科目


民法は「私法の一般法」と呼ばれ、契約、物権、債権など、すべての法律の根底にある基本的なルールを定めています。ここで法律用語や「要件・効果」という法律独特の思考法を身につけることになります。


民法を最初に習得できるかどうかが、行政法を含む試験全体の成功を左右します。ただし、抽象度が高い内容も多いため、初学者でも理解しやすい通信講座から始めることが重要です。


民法学習のポイント

  • 「法的思考力」と「法律の仕組み」を体系的に学べる
  • 他の科目を学ぶ際の「共通言語」となる
  • 初学者向けの分かりやすい解説で始めることが挫折を防ぐ鍵


行政法:配点が最も高く、実務に直結する科目


行政組織、手続き、救済など、行政書士の実務に最も直結する科目です。民法が「人と人との関係」を扱うのに対し、行政法は「国民と行政の関係」を扱います。


民法と比べると、判例や手続きの条文を正確に覚えれば点数に直結しやすいという特徴があります。ただし、民法で学ぶ「権利」の基礎知識がないと、「権利救済」の概念がなかなか理解できません。


憲法・基礎法学:法律全体の理念を学ぶ科目


法律全体の理念や国の統治機構など、抽象度が高いテーマを扱います。配点比率は低いものの、法令科目の根本原理を理解する上で重要な役割を果たします。


最初から学ぶと抽象的すぎて理解しにくいのですが、民法や行政法の基礎を学んだ後に戻ると、抽象的な内容が具体的な制度と結びついて、すんなり理解できるようになります。


基礎知識:範囲は広いが「足切り回避」が最優先


文章理解、情報通信など、範囲が広大な科目群です。ここでの最大の目標は「足切りラインを超えること」です。


法令科目の学習に集中した後、試験前の後半に文章理解と情報通信に絞って対策することで、最小限の労力で足切りラインをクリアできます。


初学者が最短合格するための「黄金の学習順番」


知識の繋がりと学習効率を最大化するために、以下の3ステップで学習を進めることをおすすめします。


行政書士試験の科目の特徴とおすすめの勉強順番


ステップ1:土台構築期(学習初期)


推奨順番: 民法(最優先)→ 憲法(理念)


なぜ民法を最優先すべきなのか


民法で「法律の仕組み(要件→効果)」「法的思考力」をまず習得することが、行政法を含むすべての科目を学ぶ上での土台となります。


もし民法を後回しにしてしまうと、行政法で登場する「私権の侵害」や「債務不履行」といった概念の理解が遅れ、学習全体が停滞してしまいます。


憲法は「後から理解する」科目


憲法は、民法の基本(私権)や行政法の基本(権力関係)を学んだ後に触れることで、その理念がより具体的に理解できます。最初から抽象的な憲法に取り組むより、この順番で学ぶ方が圧倒的に効率的です。


ステップ2:得点源確立期(学習中期)


推奨順番:行政法(集中投資)→ 商法(軽めに)


行政法に集中投資する理由


民法で得た法的思考力(権利関係の理解)を活かして、配点の高い行政法で知識を正確に積み重ねるフェーズに入ります。


行政法の「手続き」「不服審査」「訴訟」といった内容は、民法の「権利」の概念に強く依存しています。だからこそ、民法の後に学ぶのが最も効率的なのです。


商法は深入りしない


商法は出題比率が低いため、この時期に深入りする必要はありません。頻出論点のみを短期間で押さえるのが賢明な戦略です。


ステップ3:総仕上げ期(学習後期)


推奨順番:基礎知識(足切り対策)→ 総復習・記述式


法令科目が固まってから基礎知識対策


法令科目の学習がある程度固まった段階で、足切りリスクを回避するため文章理解と情報通信に集中対策を行います。


記述式は「知識の横断整理」として活用


記述式対策は、この総仕上げ期に「すべての法令知識の横断整理」として位置づけます。択一式で学んだ知識を、実際に書いてアウトプットできる形に整形する最終訓練です。


独学で「順番を間違える」とどうなるのか?


正しい順番で学ぶことは、知識の効率的な定着に直結します。もし独学でランダムに学習を進めてしまうと、以下のような失敗パターンに陥りがちです。


失敗パターン1:知識が「バラバラ」のまま蓄積される


独学では、科目の重要度や関連性を示すナビゲーターがいないため、知識が繋がらないまま断片的に蓄積されていきます。


その結果、膨大な知識を覚えたつもりでも、応用力が求められる本試験で引き出せない、あるいは誤って解釈してしまうという事態を招きます。


行政書士試験の科目の特徴とおすすめの勉強順番


失敗パターン2:民法学習の初期に挫折してしまう


民法は最重要科目である一方、初学者がいきなり分厚いテキストを読むと、抽象度の高さと法律用語の壁から、学習初期に挫折しやすい科目でもあります。


この最初の壁を乗り越えるには、論理的な順番と分かりやすい事例を交えた講義で、「挫折させない工夫」が施された学習環境が必要です。


独学の落とし穴

  • 科目間の繋がりが見えず、知識が体系化されない
  • 民法の抽象的な概念で早期に挫折するリスクが高い
  • 自分の学習の進捗が適切かどうか判断できない
  • 膨大な知識を覚えても本試験で使いこなせない


行政書士試験の科目の特徴とおすすめの勉強順番


まとめ:戦略的な順番が合格への最短ルート


行政書士試験は、「正しい順番」で学ぶことで、総学習時間を短縮し、合格への確実性を高めることができます。


民法を土台に、行政法で点数を稼ぎ、最後に基礎知識で足切りを回避する

この戦略的な順番を守ることが、最短合格への鍵となります。


ただし、独学でこの「黄金の順番」を守り、知識を体系化していくのは非常に困難です。最短合格を目指すなら、知識の繋がりを最初から迷いなく示してくれるプロのカリキュラムに投資し、学習効率を最大化することをおすすめします。


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科目の順番は、あなたが思っている以上に合格を左右します。この記事で紹介した順番を参考に、効率的な学習計画を立ててみてください。