会社法は本当に「捨て科目」?行政書士試験の合格者が教える現実的な戦略

会社法は本当に「捨て科目」?行政書士試験の合格者が教える現実的な戦略



行政書士試験の受験勉強を始めると、多くの方が直面する大きな悩み――それが商法・会社法です。


「たった5問のために、この膨大な範囲を勉強しなければいけないの?」
「会社法の専門用語が難しすぎて、覚えられない」


行政書士試験の「商法・会社法」は本当に「捨て科目」


そんな不安を抱えていませんか?


実は、商法・会社法で満点を狙おうとすることこそが、合格を遠ざける最大の落とし穴なのです。この記事では、限られた学習時間の中で確実に合格するための、商法・会社法の「賢い付き合い方」をお伝えします。


商法・会社法が受験生を悩ませる3つの理由


なぜ商法・会社法は、これほどまでに受験生を苦しめるのでしょうか。その理由を整理してみましょう。


理由1:出題数の少なさと学習範囲の広さのギャップ


商法・会社法の出題数はわずか5問(商法1問、会社法4問程度)です。しかし、その学習範囲は膨大。特に会社法は、株式会社の設立から機関設計、株式、社債まで、非常に多岐にわたります。


この「投入時間に対するリターンの低さ」が、受験生を最も悩ませるポイントなのです。


理由2:専門用語と複雑な仕組みの理解に時間がかかる


会社法は、法律初学者にとって馴染みのない専門用語のオンパレードです。


  • 募集株式の発行
  • 株主総会の決議要件
  • 取締役会の権限と義務
  • 株式の譲渡制限


これらの概念は、日常生活では触れることのない「企業の内部ルール」であり、理解するだけでも相当な時間を要します。


理由3:「捨ててよいのか」という不安との戦い


「もしかしたら、この分野から得点できるかもしれない」「捨てたら絶対に後悔する」――そんな不安から、ついつい商法・会社法に時間を使いすぎてしまう。これが多くの受験生が陥る罠です。


なぜ商法・会社法に時間をかけてはいけないのか


結論から申し上げます。商法・会社法に多くの時間を投じることは、合格から遠ざかる行為です。その理由を、配点構造と学習効率の観点から見ていきましょう。


行政書士試験の「商法・会社法」は本当に「捨て科目」


配点構造から見る「優先すべき科目」


行政書士試験の合格基準は、300点満点中180点以上(6割)です。では、この180点をどこから取るべきか。答えは明確です。


主要3科目の配点比率

  • 行政法:112点(約37%)
  • 民法:76点(約25%)
  • 憲法:28点(約9%)

合計:216点(72%)


一方、商法・会社法の配点はわずか20点(約7%)にすぎません。つまり、主要3科目をしっかり固めれば、それだけで合格ラインに到達できるのです。


学習効率の悪さが致命的


会社法は、理解に時間がかかる割に、出題数が少ない――これが最大の問題点です。


たとえば、民法の「契約」や行政法の「行政処分」は、理解すれば複数の問題に応用できます。しかし、会社法の「監査役の権限」を学んでも、それが問われるのは試験全体でせいぜい1問です。


この費用対効果の悪さが、商法・会社法に時間をかけるべきでない最大の理由なのです。


合格のための戦略:「最少得点戦略」とは


では、商法・会社法とどう向き合えばよいのか。答えは「最少得点戦略」です。


目標は満点ではなく「5問中1〜2問の正解」


商法・会社法で目指すべきゴールは、5問中1〜2問の正解です。これだけで4〜8点を確保でき、他の科目でしっかり得点できていれば、十分に合格ラインに到達できます。


「たった1〜2問?」と思われるかもしれませんが、この割り切りこそが、合格への最短ルートなのです。


学習優先度の明確な線引き


最少得点戦略を実践するためには、学習範囲の優先順位を明確にする必要があります。


優先度【超低】:商法(総則・商行為)は思い切って切り捨てる


商法の分野、たとえば商人の定義や商行為に関する出題は極めて不安定です。出題されない年もあれば、出題されても難問であることが多く、対策にかけた時間に見合うリターンが期待できません。


戦略:基本テキストで用語の意味をざっと確認する程度にとどめ、過去問演習は基本的に不要です。仮に商法から1問も正解できなくても、合否には影響しません。


優先度【低】:会社法は「頻出論点」だけに集中


会社法の出題は、ほぼ株式会社に関するルールに集中しています。ここで狙うべきは、以下の頻出論点です。


  • 株式会社の設立:発起設立と募集設立の違い、設立手続の流れ
  • 株式:株主平等の原則、株式の譲渡制限
  • 機関:株主総会と取締役会の権限の違い、各機関の役割


これらの論点を押さえておくだけで、1〜2問の正解が現実的になります。


行政書士試験の「商法・会社法」は本当に「捨て科目」


最小限の労力で得点するための具体的学習法


では、実際にどのように学習を進めればよいのでしょうか。以下の3つのステップを実践してください。


行政書士試験の「商法・会社法」は本当に「捨て科目」


ステップ1:過去問は「直近5年分」だけに絞る


過去問演習は重要ですが、10年分すべてを解く必要はありません。直近5年分の会社法の問題だけをピックアップし、以下の点を確認してください。


  • どの論点が問われているか
  • 正解の選択肢はどれか
  • なぜその選択肢が正解なのか(結論だけでOK)


複雑な計算問題や難解な判例は、無視して構いません。出題頻度が低く、対策にかける時間が無駄になるからです。


ステップ2:学習タイミングは「気分転換」として活用


商法・会社法は、毎日コツコツ学習する必要はありません。主要科目(行政法・民法)の学習に疲れたときや、直前期の息抜きとして過去問を解く程度で十分です。


この「軽い気持ち」で取り組む姿勢が、学習の負担感を大幅に軽減してくれます。


ステップ3:予備校講座で「学習範囲」を正確に把握する


商法・会社法は範囲が広いからこそ、「どこまでが本当に必要な知識なのか」を見極めることが重要です。
しかし、これを独学でしようとすると、膨大な時間を溶かしてしまいます。合格から遠ざかります。
なので、この見極めは受験プロ集団である予備校に任せるべき。


たとえば、伊藤塾の講座では、過去問の出題傾向を徹底分析し、合格に不要な情報をカットして大胆な範囲の絞り込みを行っています。


このようなプロが作成した講座を活用することで、無駄な学習を避け、本当に必要な知識だけを効率よく習得できます。


⇒「伊藤塾行政書士講座スタンダードコースの評判


まとめ:商法・会社法は「捨てる」のではなく「時間を捨てる」


商法・会社法との向き合い方は、「完全に捨てる」のではなく、「学習時間を最小限に抑える」という意識が大切です。


商法・会社法攻略の3つのポイント


  • 目標は5問中1〜2問の正解で十分
  • 商法は思い切って切り捨て、会社法の頻出論点に集中
  • 過去問は直近5年分だけ、学習は「気分転換」として


この戦略を実践することで、主要科目に最大限の時間を投入しながら、商法・会社法からも確実に数点を拾うことができます。


合格への道は、「すべてを完璧にすること」ではありません。「どこに時間をかけ、どこを捨てるか」という戦略的な判断にこそ、合格の鍵があるのです。


次のステップとして、「会社法の頻出論点の具体的な学習内容」を押さえていきましょう。効率的な学習で、確実に合格を手にしてください。