
行政書士試験の受験勉強を始めると、多くの方が抱く疑問があります。「基礎法学は2問しか出ないのに、どれくらい勉強すればいいの?」この悩み、よくわかります。
民法や行政法で手一杯なのに、聞き慣れない法学用語や法の歴史まで勉強する時間があるのか。結論から言えば、基礎法学は直前対策で十分です。ただし、その「直前対策」には明確な戦略が必要です。
この記事では、過去問の傾向分析から見えてくる「最小限の労力で確実に1点を確保する方法」を解説します。時間対効果を最大化し、主要科目の学習時間を確保しながら、基礎法学でも着実に得点する。そんな賢い学習戦略を見ていきましょう。

基礎法学は行政書士試験全体でわずか2問、8点分の配点しかありません。300点満点の試験で考えれば、約2.7%に過ぎません。一方で、行政法は112点、民法は76点の配点があります。
この事実が示すのは明確です。基礎法学で満点を目指すよりも、主要科目の得点を1問でも増やす方が、合格への近道だということです。
重要な視点
基礎法学の学習目標は「満点」ではなく「確実に1点を取る」こと。この割り切りが、合格への戦略的思考です。
基礎法学の出題は、実は非常にパターン化されています。過去問を分析すると、以下のテーマが繰り返し出題されていることがわかります。
@法律用語の正確な定義

A法の分類と体系

B法源(法の成立形式)
C裁判所の役割と違憲審査
ここで重要な事実に気づいてください。上記の頻出テーマは、すべて民法・行政法・憲法の学習で既に触れている概念なのです。
つまり、基礎法学の問題の多くは「主要科目で学んだことを、法学の視点で定義し直す」問題です。主要科目の学習が進んでいれば、基礎法学のために膨大な時間を割く必要はありません。

基礎法学の本格的な学習は、民法・行政法・憲法の学習が一通り終わった後、つまり試験2〜3ヶ月前からで十分です。
それまでは、主要科目のテキストで出てきた重要用語の定義を正確に理解することに注力しましょう。基礎法学のために別途時間を取る必要はありません。
学習タイムライン
基礎法学で最も問われるのが、法律用語の正確な定義です。曖昧な理解が最も危険です。
具体例
これらを専門用語として正確に説明できるレベルまで理解を深めましょう。
法の分類については、以下の対応関係を正確に把握することが重要です。
また、法源の順位(憲法が最高法規であり、法律、命令、規則の順に効力が下がる)や、慣習法が法源となり得る条件なども確実に暗記しましょう。
基礎法学の過去問は、単なる問題演習ではなく「知識の漏れを確認するチェックリスト」として活用します。
具体的には、過去10年分程度の過去問で出題された法律用語、法諺、基本概念をリストアップし、それらを確実に暗記します。逆に、過去問で一度も出ていないマイナーな学説や法学者の名前などは、思い切って切り捨てる勇気も必要です。

基礎法学を独学でテキストを最初から読み込むと、学説史やマイナーな法学者の話題に多くの時間を取られがちです。これらは教養としては興味深くても、試験対策としては優先度が低い内容です。
限られた期間内に効率よく合格レベルに上げていくためには、やはり独学よりも予備校を利用すべきです。
予備校の講座、特に伊藤塾の行政書士試験対策講座は、受験生の時間対効果を最大限に高めることに特化しています。
@「問われない知識」の大胆なカット
過去問傾向を徹底分析し、学説史やマイナーな法学者に関する出題可能性が極めて低い知識を大胆にカットしています。これにより、学習範囲を最小限に抑え、本当に必要な知識だけに集中できます。
A知識の横断的な「体系化」
憲法や行政法で学んだ概念が、基礎法学ではどのように定義・分類されているかを横断的に整理してくれます。
例えば、「民法でいう任意規定は、法学上は強行法規と対比される概念である」といったように、既存の知識が繋がるため、効率的に知識が定着し、曖昧だった概念が明確になります。
戦略的な選択
基礎法学は主要科目の学習で得た知識を総仕上げするための科目です。独学で時間を浪費するよりも、プロが厳選した教材で最小限の範囲を正確に暗記し、確実に1点を確保する。これが最も合理的な戦略です。
基礎法学の学習戦略をまとめると、以下のようになります。
行政書士試験は時間との戦いです。配点の少ない科目に多くの時間を割くのは、戦略的に賢明ではありません。基礎法学は直前期に短期集中で取り組み、主要科目の学習時間をしっかり確保する。この割り切りが、合格への近道となります。
まずは民法・行政法・憲法の学習を着実に進めましょう。基礎法学で学ぶべき知識の多くは、その過程で自然と身についていくはずです。